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最期の曲集にインテルメッツォが多用された理由を尋ねて -ブラームス最晩年の4つのピアノ曲集

さんじゅうごさいがろくじゅうすぎでかいたきょくをひく

 「ブラームス」(1833-1897)が64才で死去する5年前から3年前の1892年から94年((59才~61才)にかけて作曲した4つのピアノ小品集には多数の「インテルメッツォ」(間奏曲)の楽章が含まれる。

① 幻想曲集・作品116(1892年作)
  カプリッチョ(奇想曲)二単調
  インテルメッツォイ短調
  カプリッチョト単調
  インテルメッツォホ長調
  インテルメッツォホ短調
  インテルメッツォホ長調
  カプリッチョ二短調

② 3つの間奏曲(インテルメッツォ)・作品117(1892年作)
  インテルメッツォ 変ホ長調 No1
  インテルメッツォ 変ロ短調 No2
  インテルメッツォ 嬰ハ単調 No3

③ 6つの小品・作品118(1893-94年作)
  インテルメッツォ イ短調
  インテルメッツォ イ長調
  バラード ト短調
  インテルメッツォ ヘ短調
  ロマンス ヘ長調
  インテルメッツォ 変ホ短調

④ 4つの小品・作品119(1893-94年作)
  インテルメッツォ ロ短調
  インテルメッツォ ホ短調
  インテルメッツォ ハ長調
  ラプソディー 変ホ長調

 単なる幕あいの間奏曲にすぎないインテルメッツォを、ブラームスはなぜ、最後の時期のピアノ曲に好んで用いたのか、とりわけ年を取れば取るほど頻繁に取り上げたのか、むしょうに気になり、昨日から熱心に調べていたら少々疲れてしまた。

 ・・・

 ブラームスは、ピアニストとなり稼ぎながら作曲家を目指したが、ベートーヴェン(1770-1827)の多くの作曲を学び、彼はベートーヴェンを乗り越えられないと考えるや、18才のとき(1851)に、それまで書いてきた作品を価値がないものと思い込み、廃棄してしまおうとしたほど自分に厳しかった。

 20才のとき、ハンガリーのヴァイオリニスト・エドゥアルト・レメーニと演奏旅行に行ったときに、 J. ヨアヒム、フランツ・リストとロベルト・シューマンに会って作品を見てもらった。とりわけ、シューマンは、「新しい道」と題する評論を「新音楽時報」誌に発表してブラームスを熱烈に賞賛し、聴衆にブラームスの作品を広めてくれたため、一度やめかけた作曲に再び臨むことができた。

 しかし、その2年後に恩人のシューマンは精神障害から自殺
するという悲しみにみまわれる。

 作曲を再開したとはいえ、ベートーヴェンの壁はなかなか乗り越えられず、最初の交響曲を書き上げるまで19年もかかり、できたのは43才のとき(1876)だった。

 ベートーヴェンの影響で弦楽四重奏曲も3曲しか書くことができず、シューマンにならってピアノやクラリネット、ホルンと弦楽器を組み合わせた室内楽曲や弦楽器の数を増やして弦楽五重奏曲や弦楽六重奏曲を作曲し、新たなジャンルで自分の地位を築こうとした。
 
 しかし、作曲を再開してから、16年後の57才(1890)のとき、意欲の衰えを感じ、作曲を断念しようと決心して遺書を書いた。

 そんなブラームスであったが、クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏に触発され、三たび作曲を決意し、クラリネット三重奏曲(作品番号114)、クラリネット五重奏曲(作品番号115、1891年)、2つのクラリネット・ソナタ (ヴィオラ・ソナタ)(作品番号120、1894年)を書いた。

 晩年に書いた4つのピアノ作品集もこの時期にあたる。

 ・・・

 これらは1892年から1893年にかけて4つの曲集として出版されたが、作品119を献呈したクララ・シューマンに1893年5月付け宛ての書簡の中で、ブラームスは次のように書いた。

 あなたがきっと喜んでくださると思い、あなたのためにピアノの小品を書こうとしていました。不協和音で渦巻いている曲です!……この小品はとても憂鬱で、「きわめてゆっくり演奏すること」というのは、決して控えめな表現ではありません。すべての小節、すべての音符がリタルダンドのように聞こえ、すべての音から憂鬱が吸い込まれるかのように、そして不協和音から官能的な悦びがおこるかのように聞こえなければなりません。

 『とても憂鬱で、「きわめてゆっくり演奏すること」というのは、決して控えめな表現ではなく、すべての音から憂鬱が吸い込まれるかのように』、という記述からは、この最後のピアノ曲集がとても暗く、じめっと表現されるのをあえて望んでいる。

 だが、実際に曲を聴いてみると一曲の中身はまったりと静かに演奏されるだけでなく、始まりや終わりはかなり強く弾かれているし、曲想も暗く沈みこんだと思ったら、次には明るくややはつらつになったりと、かなりバラエティに富んでいる。

 どこか手紙で書いていることと、曲の中身が一致していない感じなのだ。

 ・・・

 また、ブラームスはもともと曲の名前を考えるのが苦手だったとも言われる。「8つの小品」作品76(1871,8)や幻想曲集・作品116では、インテルメッツォの曲の合い間に頻繁にカプリッチョの曲が現われているが、作品118,9ではカプリッチョすら消えて、インテルメッツォの曲名ばかりになる。

 「カプリッチョ」とは「自由、きまぐれに」という意味だそうだが、「幻想曲集」・作品116の各曲が、作品118,9の各曲と比べるとむしろ崩してないように感じられるので、「カプリッチョ」という曲名もなんだか怪しく感じてくる。

 そう考えると、ブラームスは、シューマンのピアノ作品のような性格的小品にぴたっと当てはめる名前が見つからなくて、とりあえず「カプリッチョ」と「インテルメッツォ」をそういう曲につけてみたあげく、最後には区別に自信がなくて「インテルメッツォ」で代表させることにしたのではないか、と思えてくる。

 そんなふうに考えると、しかめつらして、あごひげをたくわえて威厳を保つ風貌のブラームスが、実は最後になるにつれてしだいに適当になっていったような気がして、なんだかおかしいのだ。

※参照 ウイキペディア

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ひと足先に春にふさわしいヴィヴァルディなどのバロック音楽を聴きながら日々を過ごしている

 3月に入ったころから、バロック音楽を聴き始めた。ヘンデル没後250年とゆうこともあり、「水上の音楽」を中古屋で何種か聴いて、懐かしい古楽器演奏のトレヴァー・ピノック盤(アルヒーフ、83年録音)を購入してよく聴く。

 クラシックを聞き始めのころに再発盤を新譜で購入したホグウッド盤を聴いてときに、なんだか面白くない音楽だと感じて以来、ハーティ版の編曲された「水上の音楽」以外は、あまり聴いてなかったのだが、今改めてピノック盤を聴くと演奏者によってこうも面白く演奏できるものかと、驚いたりもしている。

 ・・・

 最もよく聴いてるのはヴィヴァルディで、やはり中古屋で購入した作品番号(op)付きの『ヴァイオリン協奏曲「ラ・チェトラ」(作品9)』の1~6番の入ったCDと、『1台または2台の6つのヴァイオリンソナタ(作品5』のCD(共にタクトゥス盤)は手軽に聴けるBGMとして毎日、欠かせない。

 特にこの2枚のCDは、「アルベルト・マルティーニ」(alberto Martini)が指揮する古楽器演奏団体「イ・フィラルモニチ」(I Filarmonici)の流麗かつ繊細で多感なヴァイオリンのソロ(ロベルト・バラルディ(Roberto Baraldi)、マルティーニ)や合奏の音色が美しくて優雅で、聴いていると気分が軽くなってくる。

 ・・・

 ドイツ人のバッハやヘンデルもそんなに悪くないが、楽しめる音楽のセンスはイタリア人こそ最もすぐれていると思える。何度も聴いてるうちに、この団体の他のヴィヴァルディの作品番号付きのCDが聴きたくなって、最安に入手できるイタリアのタクトゥスのサイトから数枚を取り寄せることにしてしまった。

 この演奏団体のCDは国内からだと入手が容易でなく高価だ。イタリア人のモダン楽器の演奏団体「イタリア合奏団」のヴィヴァルディの作品番号付きのCDが国内レーベルの「コロンビア・エンターテイメント」から、廉価でかなりの種類が出ているので、聴き始めの人はそちらを聴いてみるのが手ごろだ。
 イタリアの作曲家のCDは、イタリア人以外でもイタリア流儀の演奏をする演奏家もいるけど、やはり、イタリア人の演奏家で聴くとあまりはずれがないとゆうのが、長年クラシックを聴いてきたものの率直な感想だ。

 ・・・

 このごろ、しだいに暖かくなってきた。ひと足先に、春らしい音楽を聴きながら春の訪れを待っている。

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↑ちょこっと、試聴できます。








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