ウーツー(CDレビューア)

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モーツァルトなどの曲を、ホルンの元祖の楽器とフォルテピアノの伴奏で聴く入門用として面白い『ナチュラルホルン~自然倍音の旋律美と素朴な力強さ~/塚田聡、小倉貴久子』

 現在、東京フィルハーモニー交響楽団で、ホルン奏者を務(つと)めている塚田聡(つかだ・さとし)が、フォルテピアノの伴奏でナチュラルホルンを演奏するCDを聴いた。彼の名義では初のCDのようだ。

 『浜松市楽器博物館コレクションシリーズ』の18巻め(ついにここまできたのかと感慨深い)として『アクトシティ浜松音楽工房ホール』でスタジオ録音(2008/7/1~3)されて、『浜松市楽器博物館』が製作したCDなので、厳密にいえば、CDレーベル(販売元:コジマ録音)からの正式なアルバムではない。塚田のナチュラルホルンの演奏を聴けば、コジマ録音のプロデューサーがOKを出すとは思えない内容だ。

 とはいえ、塚田は日本の古楽器オケでホルンの演奏者として参加してきた。その中には有名な古楽器演奏団体「オーケストラ・シンポシオン」、「バッハ・コレギアム・ジャパン」、「オーケストラ・リベラ・クラシカ」が連ねる。

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 このCDには、古典派後期の①「モーツァルト」(1756-91)の「ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K.447」(1788-88)のフォルテピアノ伴奏版、②「ベートーヴェン」(1770-1827)の「ホルン・ソナタヘ長調・作品17」(1800)、③「フェルディナンド・リース」の「ホルン・ソナタヘ長調・作品34」(1811)が収録されている。
 フォルテピアノで伴奏される①を除けば、既に古楽器でCD化されているが、③の入ったハルモニア・ムンディ・USA版は現在入手できないようだ。

 リースはベートーヴェンと親しかった作曲家で、近年、何枚もの交響曲や室内楽曲、ピアノ曲などの演奏が、主にナクソス(香港)やCPO(独)からCD化されている。

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 収録された3曲はいずれも、急-緩-急の3楽章からなり、快活なフォルテピアノの伴奏を伴いながら、ホルンをおおらかに響かせる曲が収録されており、目覚めの朝に聴けばすがすがしくなる感じだ。
 
 ナチュラル・ホルンのおおまかであいまいな音色は、今日用いられるホルンと違って、田舎っぽい感じで好きなのだが、塚田の演奏は、あいまいの度がすぎて、かなり以前に録音されたCDと比べると、本来の曲の持ち味をいかしきっていないように感じられる。ただ、このレビューを書きながら2回めを聴いた後では、最初より気持ちよく聴けたので、聴き込めば感じ方は変わってくるかもしれない。

 このCDの救いは小倉貴久子が伴奏するフォルテピアノ(ワルター&サン:1810)。最近はショパンやシューマンといったロマン派の濃厚な作曲家を取り上げることが多くなっている姫だが、持ち味はやはり古典派の演奏だ。
 塚田の演奏が楽器の特徴もあってか、どこかまぬけな印象を受けるなか、快活で楽しいフォルテピアノの伴奏についつい耳がいって、聴き込んでしまう。姫がモツアルトやベトヴェンを弾いていると、18世紀後半のウイーンの雰囲気が伝わってくる。

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 古典派の作曲家の演奏がメインのCDだが、後半に収録された10曲の「狩猟ホルンによる信号」は見逃せない。これは、貴族が狩のときに合図として用いたホルンの短い曲(というかワンフレーズ)だ。

 塚田が書いたライナーによると、もともとホルンは、狩猟用のために作られた楽器らしい。それを後になって楽器として演奏に用いたということだ。確かにCDを聴いていると、前半の3曲の音色が狩のときの音色に似ていなくもない。これを意識して聴くと、まぬけな印象の演奏が面白くなってくる。

 演奏に用いた8種類のナチュラルホルンの写真を入れて、こういった経緯やナチュラルホルン独特の演奏について、塚田は4ページ半にわたってライナーノーツに分かりやすく書いていて面白い。

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 ナチュラルホルンの最上の演奏というわけではないが、ライナーを読みながら、この楽器を手っ取早く理解するのに、このCDは適している。演奏が楽しいのも魅力だ。ただ入門用としては、値段が3,045円と高いのが難点だ(ぼくは、大手通販の3点買うと23%off で入手)。

ナチュラルホルン~自然倍音の旋律美と素朴な力強さ~ [浜松市楽器博物館 コレクションシリーズ 18]ナチュラルホルン~自然倍音の旋律美と素朴な力強さ~ [浜松市楽器博物館 コレクションシリーズ 18]
(2009/04/07)
塚田聡;小倉貴久子

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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

単に伴奏楽器にとどまらず、ヴァイオリンが軽快に優雅に主旋律を受け持つ「クレメンティ:フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ」

 1750年くらいから1820年くらいまでに宮廷や市民の集いのBGM用に作曲された、いわゆるギャラント形式の古典派のヴァイオリンソナタは、古典派の中でもとりわけ楽しいが、モーツァルトやベートーヴェン以外には両手の指に収まるくらいしかCDに録音されていない。

 この時代の弦楽三重奏曲やフルート四重奏曲、ピアノ三重奏曲とともに、ヴァイオリンソナタをとても気に入っているので、数少ないCDを血まなこになって探してしまう。

 そんな中、ピアノ演奏家として、モーツァルトのよきライバルだったクレメンティ(Muzio Clementi: 1752-1832)の「フォルテピアノとヴァイオリンのためのソナタ」(TC752801:P2007)を入手した。
 このCDの存在は発売当初より知っていた。しかし、以前、クレメンティの「フルート伴奏を伴ったチェンバロソナタ集・作品21、22」(GB10007)を聴いて、フルートが主旋律を独奏する作品でなく、デュオの作品としては物足りなく感じていたので、期待していなかった。
 今回買うきっかけになったのは、海外で割安なタクトゥス(Tactus)のCDを何枚か買おうと試聴しているうちに、気に入ったからだ。
 
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 このCDの最初の曲には、「ヴァイオリン伴奏付きのフォルテピアノのためのソナタ作品5・第1番」が収録されている。これは、GB10007と同じく、ヴァイオリンが主旋律を奏でないので、フォルテピアノ・ソナタのように聴こえる。

 しかし、次の曲から3曲、すなわち「ヴァイオリン伴奏を伴ったフォルテピアノのためのソナタ作品15第1番~3番」(1786)は、ヴァイオリンがしばしば主旋律を奏で、フォルテピアノが伴奏パートを演奏する。モーツァルトのようなヴァイオリンソナタなのだ。

 この3曲は、いずれも急-緩-急の三楽章で、活発な第一楽章と第三楽章の間に、歌うような穏かな第二楽章をはさんでいて、実にメリハリがついていて小気味よく聴かせる。スタイルはギャラント形式だ。

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 演奏に使われているフォルテピアノはウイーン・1830年製の「フェルディナンド・コメレット」(Ferdinand Comeretto)のコピー楽器で、演奏曲よりだいぶ後の年代の楽器が使われている。
 素早く演奏するときのコロコロ感はシュタインなどの響きを持ちながら、ガーンと鳴らしたときの響きはふくよかでプレイエルやエラールの響きを思わせる。
 演奏者の「カルロ・マゾッリ」(Carlo Mazzoli)は、比較的長い残響を活かしながら、フォルテピアノの特性に沿った演奏に心がけていて、単に快活な演奏にとどまらず、感傷的な感じも引き出している。

 ヴァイオリンの演奏者「エンツォ・ポルタ」(Enzo Porta)は、ローマ・1735年製の「ミカエル・プラトナー」(Michael Platner)を用いてときには軽快に、ときには優雅に演奏する。
 しかしながら、用いているであろうガット弦の響きは今のヴァイオリンの音色に近く、特に速い旋律では、音色が金属っぽくなる。総じて音質は引き締まった窮屈な感じがして、少し残念だ。

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 クレメンティというと、とかくピアノソナタを大量に作曲したひと、という印象を抱くが、このヴァイオリンソナタ集は彼の幅広い一面も見せてくれるだろう。

Muzio Clementi: Sonate per fortepiano con accompagnamento di violinoMuzio Clementi: Sonate per fortepiano con accompagnamento di violino
(2008/01/08)
Muzio Clementi、

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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

モーツァルトのフルート四重奏曲が好きなひとにおすすめ「カンパニョーリ:フルートと弦楽器のための6つの四重奏曲集(1783)」

 春用に購入した「カンパニョーリ」(伊:Robertolomeo Campagnoli:1751-1827)の『フルートと弦楽器のための6つの四重奏曲集(1783)』(TC750301:2008年-録音は2004/10)が、アメリカから海を渡って他のCDとともに届いた。

 ほぼ10年前に、1997年にモンドムジカ(伊:mondo musica)レーベルが発売していたCD(MM-96058)と同じ曲集で、今は廃盤となっていた曲が、今度は同じイタリアのタクトゥス・レーベルから蘇(よみがえ)った。

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 モンド・ムジカのときと同じく、モダン楽器による演奏だ。「モーツァルト」の『フルート四重奏曲集』と同じく後期古典派のギャラント形式のフルート四重奏曲となっている(Fl,2Vn,va,Vc)。
 
 タクトゥス・レーベルの90年代の録音は古典派とそれ以前は古楽器による録音が多かったが、近年はモダン楽器による録音が多くなり残念だ。この「カンパニョーリ」の曲も内容は分かっていたので、2枚目は古楽器による録音を聴きたかった気がする。

 とはいえ、演奏はそんなに悪くない。テンポよく軽快に弦楽合奏の伴奏を伴いながら、フルートの明るく長いソロの合間にヴァイオリンソロが入り、単調になって飽きることがない。聴きながら読書や仕事などをするのに適している。

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 演奏に関していえば、フルートの「ニコラ・ギデッティ」(Nicola Guidetti)は並で特にすぐれているとも思えず、「マルコ・ロリアーノ」(Marco Rogliano)のヴァイリンの音色は金属をこするように聴こえるのが耳ざわりに感じるが、それはぼくが古楽器の演奏になれてしまっているからだろう。

 それぞれの曲は、1番から6番まで、2、3、2、3、2、2楽章からなり、かなり変則的で、4番は短調(ホ短調)の曲が入るが、よほど気にしない限り、それぞれの曲を意識することなく連続した70分の明るいBGMに聴こえる。
  
普段、「モーツァルト:フルート四重奏曲集」のモダン楽器の演奏をBGM用に愛聴していて、似たような曲を聴きたい方には、ぜひ聴いてもらいたいCDだ。クラシックを気軽に楽しみたい方にも適していると思う。

解説:イタリア語、英語、フランス語、各1ページくらい

Bartolomeo Campagnoli: Sei Quartetti per Flauto e ArchiBartolomeo Campagnoli: Sei Quartetti per Flauto e Archi
(2009/01/13)
Luca Paccagnella、

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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽

ヴァレンタインデーのチョコはもらえなかったが、「モーツァルト:ピアノ協奏曲集/内田光子」のCD-BOXが届いていた

 ヴァレンタインデーの今日、チョコレートをもらうことはできなかった。

 夕方、レンタルを返しがてら駅前あたりを歩いた。レンタル屋は空いていて、新作の話題作はすべてレンタル済み。

 駅前のスーパーに行ったら、レジ前は長蛇(ちょうだ)の列でにぎわっていた。チョコ売り場のチョコもかなり売れていて、ヴァレンタイン用のチョコは比較的売れ残りが少なかった。

 半額のバナナとカットサラダ、割引のロールパンを買って、いつものように母宅で食事した。チョコを買っていこうかと思ったが、カロリーが高いので、どうしても手が伸びない。まだあんこの入ったお菓子のほうがいい。

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 チョコは手に入らなかったが、一週間程前に海外通販で購入したスリムBOX仕様の「モーツァルト:ピアノ協奏曲集(8枚組み)/内田光子(P)ジェフリー・テイト(指揮)イギリス室内管弦楽団」がポストに届いていた。

 昨年末ごろから、むしょうに聴きたかったCDで、国内の通販で廃盤指定になったところがあったので、この際、思い切って購入することにしたCDだ。

 もともと10枚組みのCD(国内盤)から、「ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 K.452」を除いて、5,6,8,9,11~27番のピアノ協奏曲を8枚組みに押し込んだもので、第16番と第19番の協奏曲が、2枚のCDに分かれて納められている。

 それでも、3~4CDプライスの超低価格が魅力、ぼくは 4,186円で入手した。
 
 このセットのよさは、まず音の良さだ。今はなきフィリップスのふくよかな録音。それに内田光子は家でモーツァルトを弾くときは、フォルテピアノを使って練習しているから、このセットではモダンピアノを用いているがタッチが極めて軽い。

 テイトの指揮するオケが小規模な室内楽管弦楽団とゆうのもいい。 通販サイトで試聴してすぐに気に入った。

 長年、この曲集を古楽器の録音で聴いていると、どうしてもダイナミックさが欲しくなる。しかし、軽やかなピアノタッチは譲れない。その落としどころが、このセットとなったわけだ。

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 部屋に戻って、第5,6,8番の入ったCDと、第11,12,13番の入ったCDをさっそく聴いた。

 CDをかけると、とたんに部屋が明るくなる。モーツァルトのまばゆく華麗な編曲は最高だ。やはり、彼のピアノ協奏曲は夜を華やかにしてくれる。

 ただ、ぼくの狙いとは違って、ピアノが軽やかなのはいいが、録音がふくよかすぎて、転がるような旋律がだいぶぼやけて聴こえる。
 
 期待していたより演奏が地味で、盛り上がりにちょっとかけた。

 それで、ちょっとがっかりしたのだが、聴いているうちにすぐに慣れて、1枚めを聴き終わると、躊躇(ちゅうちょ)なく2枚めをかけた。情熱的な演奏ではないけど、華(はな)がある感じがよかった。

 これなら、朝に聴いてもよさそうなので、さっそく明日から、残りのCDを聴くつもりだ。

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 聴きながら、だいぶ気分が軽くなって、通販でCDをまた物色、古典派の珍しい作曲家のピアノソナタ全集(3枚組み)を見つけて注文してしまった。こちらは、今年の1月に出たばかりの新譜だ(価格は4千円くらい)。

 この一週間は、アラン・プラネスの「シューベルト:ピアノソナタ集」(8枚組み)のCDをかわりがわりに聴いて朝を過ごしたが、今週は、内田光子の「モーツァルト:ピアノ協奏曲集(8枚組み)」を聴きながら新譜のCDを待つことになりそうだ。

Mozart: The Piano Concertos [Box Set]Mozart: The Piano Concertos [Box Set]
(2006/04/11)
Wolfgang Amadeus Mozart、

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テーマ:音楽のある生活 - ジャンル:音楽

朝のBGMとしてさらりと聞き流せる「ハイドン:鍵盤楽器独奏曲全集/ブラウティハム」

 ハイドンのピアノ独奏曲全集を入手した。1999-2004年に、ロナルド・ブラウティハムがスウェーデンのBISレーベルに録音した全15枚をそれぞれ紙袋に入れてスリム化して紙BOXに入れて、3CD価格で発売したものだ。録音が新録音でないとはいえ、この秋の超お買い得BOXセットには違いない。
 ようやく涼しくなったので、古典派の落ち着いたピアノ曲集を朝にBGMに流して眠気覚ましに聴いて、寝起きをよくしようと思った。15枚もあれば、当分は朝はこまるまい。

 ブラウティハムは、1775年生のワルターのレプリカを用いて、さくさくと歯切れよく演奏している。テンポが速くて少々面食らうが、感情過多になることもなく淡々と演奏しているので、さらっと聞き流せる感じだ。もっともじっくり観賞用に聴きたいひとには少々ものたりないかもしれない。

Complete Music for Solo PianoComplete Music for Solo Piano
(2008/09/30)
HaydnBrautigam

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